研究課題/領域番号 |
25460700
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
冨木 裕一 順天堂大学, 医学部, 准教授 (40245725)
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研究分担者 |
大永 崇 富山県工業技術センター, 中央研究所 材料技術課, 研究員 (10416133)
小見山 博光 順天堂大学, 医学部, 講師 (30348982)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 血中循環癌細胞 / マイクロ流体チップ / 大腸がん / CTC補足システム / 腫瘍マーカー |
研究実績の概要 |
本研究の目的は本邦初のマイクロ流体チップを用いた大腸がんでの血中循環癌細胞(CTC)補足システムの臨床応用である.CTCはすでに米国にて転移性乳がん等で臨床試験段階であるが,既存のシステムでは抗体が自由に設定できないため開発に不向きであり,補足率も悪いため大腸がんの臨床応用には程遠い状態である.我々のグループが開発した補足性能に優れるCTC-chipを使用することでEpCAM以外のCTC検出抗体を新たに開発し,同時に大腸がんのCTC補足システムを開発することが本研究の目的である.本邦初のこのシステムを実用化することにより,既存の腫瘍マーカーで検出できなかった大腸を採血で容易に抽出子,大腸がん診断における,即効的な臨床応用となることと目的としている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本邦初のマイクロ流体チップを用いた大腸がんでの血中循環癌細胞(CTC)補足システムの臨床応用である.本年度は,昨年度に引き続きCTC補足システムを用い,がん細胞株を流して CTC捕捉実験を行った.前年度までのCTC捕捉実験では,CTCの捕捉高率が悪かったため,本年度の実験では,がん細胞株を3種類に増やし,またCTC補足率向上の為のシステム変更を行い,良好な結果を得ることができた.
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今後の研究の推進方策 |
本研究で用いているマイクロ流体チップは本邦初であるが,共同研究者によって新たなマイクロ流体チップを開発することも行われている.来年度以降では,引き続き,CTC補足率向上を目指す.このために,新たな抗体を購入し,EpCAM以外の抗体を用いたCTCの捕捉を試みる. また,がんの臨床サンプルを用いた,CTC補足を予定している.
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次年度使用額が生じた理由 |
CTCの捕捉高率が低かったため,CTCチップの改良を共同研究者が行っており,そのためCTCチップの改良に伴い,抗体などの試薬の購入を遅らせたため.
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次年度使用額の使用計画 |
本研究で用いているマイクロ流体チップは,抗体の変更を行うことが可能である.次年度の使用額では,現在使用している抗体以外の新規抗体の購入,改良型CTCチップの購入,新たな細胞株の購入などに使用する予定である.
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