研究課題/領域番号 |
25460702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
桧貝 孝慈 東邦大学, 薬学部, 准教授 (70297711)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | NKG2s / NCR / IL-2 / 転写制御 |
研究概要 |
初めに、NK細胞の細胞株として細胞傷害活性を有するKHYG細胞を用いて、CD94やNKG2D、NCR2分子の転写開始点の探索を行った。その結果、5’-RACE(Rapid Amplification of cDNA End)法によりそれぞれ転写開始点を同定することが出来た。CD94やNKG2D、NCR2の転写開始点の上流には、TATA BOXは存在しておらず、non-TATA型であると推測された。そして、転写開始点より5'上流2000塩基までの領域をpGL4.11にクローニングしたのち、ヒトNK細胞株KHYG細胞にトランスフェクト後、luciferase活性を測定することで、promoter領域の解析を行った。その結果、NCR2は転写開始点より352塩基の領域にプロモーター活性が認められた。これらの領域には、AP-1, Oct-1 Pax-4などの転写因子の結合配列が存在していた。現在、これらの結合配列の変異を作成し、レクチン様受容体や NCRs分子の発現制御因子を同定している。 一方で、LAK療法に代表される免疫療法に用いられているIL-2やNK細胞の活性化を引き起こすIL-12やインターフェロンα/βによるレクチン様受容体や NCRs分子の細胞表面発現を解析することで、調節因子の探索を行った。その結果、IL-2刺激およびINF-αによりNKG2A、NCR1の細胞表面上発現は減少したのに対して、CD94やNCR2/3は増加が認められた。また、NKG2Dは変化が認められなかった。また、IL-12刺激では、どの受容体の発現も変化は認められなかった。これらの結果と転写因子の同定により、NK細胞におけるレクチン様受容体(NKG2sおよびNCRs)の発現制御機構の解析をすることで、NK細胞による糖鎖依存性細胞傷害を誘導することが可能となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度に計画していた「NK細胞におけるレクチン様受容体(NKG2sおよびNCRs)の発現制御機構の解析」は概ね計画通りに進展した。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、平成25年度に得られた知見を元に、レクチン様受容体の細胞膜上での制御、シグナル伝達機構をタンパク質・翻訳後修飾レベルで詳細に解析するとともに、標的細胞上のNK受容体のタンパク性リガンドや糖鎖リガンドの発現様式やその制御機構の解析から、NK細胞による糖鎖依存性細胞傷害のメカニズムを明らかにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
購入した試薬が通常よりも安く購入出来たため、少額の残額が生じた。 サイトカイン類(約10万円)、抗体(約60万円)、培養基材(約30万円)、試薬などの物品(約20万円)に使用する予定である。 また、H26年度から消費税が8%であるので、残金を利用しかつ効率よく研究を進展させる予定である。
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