研究課題
NFLDの住民健診受診者を対象としたコホート研究において、血清miRNA-122が優位に上昇することを報告した。そこで血清miRNA-122のNAFLD診断マーカーとしての可能性の検証のために、ラットに高脂肪食を投与して脂肪肝を誘発させたNAFLDモデル動物を作製と、血清および組織mi-RNA定量法の測定法を確立し、本モデル動物においても投与2週に血清miRNA-122が上昇するとの予備結果を見出した。また、病態の進展とmiRNA の関連を明らかにすることを目的として、経時的にmiRNA の変化と他の生化学的マーカーとの相関性について研究した。その結果、投与後2週以降、高脂肪食(HF)群では血清および肝組織中TGが対照(C)群に比べて有意に増加した。またオイルレッドO染色では6週以降のHF群において肝臓に明らかな脂肪滴の形成が見られ、高脂肪食投与により脂肪肝が形成されていたことが再確認された。ALTは2週以降でHF群の方がC群に比べ上昇傾向にあったが有意差は無かった。血清中 のmiRNA-122は投与前に比べてC群は10週まで変化しなかったのに対し、HF群では2週の時点で有意に上昇した。また血清中miRNA-122と他の生化学マーカーとの間の関連を調べている。また、血清miR-122はTGおよび肝組織中LPOとの高い相関がみられたことから 、TGに関わる脂質代謝と酸化ストレスとの関連も解析していく。
2: おおむね順調に進展している
平成26年度の本研究はおおむね順調に進展し、ほぼその目的を達成した。
研究計画書に基づいて進めていく。血清中miRNA-122と他の生化学マーカーとの間の関連や脂質代謝と酸化ストレスとの関連も解析していく。
当該年度は研究計画に沿ってほぼ実施したが、ごく一部未実施があり、その分を次年度に実施するため次年度使用額が生じた。
前年度のごく一部の未実施分を実施して使用する計画である。
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