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2015 年度 実施状況報告書

ゲノムインフォマティクスを応用した難治性慢性痛における中枢機能の客観的評価

研究課題

研究課題/領域番号 25460720
研究機関川崎医科大学

研究代表者

西江 宏行  川崎医科大学, 医学部, 講師 (20379788)

研究分担者 永坂 岳司  岡山大学, 大学病院, 講師 (30452569)
佐藤 健治  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70359884)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード慢性痛 / 遺伝子解析
研究実績の概要

三か月以上続く痛みのことを慢性痛というが、特に難治性の慢性痛患者の治療は、非常に困難である場合が多い。その中でも集学的に多職種の専門科による診療(集学的慢性痛診療)が治療効果に関するエビデンスレベルが高い。しかし痛みはその評価が難しく、現在までの研究では患者の状態評価は多くの場合、自記式の問診票によりなされており、客観性に欠ける。痛みには、客観的な指標がない。我々は、遺伝情報が痛みの指標になるのではないかと考えている。とくに簡便に採取できる血液での遺伝情報を測定したいと考えている。その一つとして、血中のmiRNAが痛みの指標になる可能性が高いと考えている。我々は、集学的慢性痛診療を運動療法を主体にして6か月間かけて行い、その前後で血液を採取した。そして、検体を-80℃で保存した。まずは、網羅的な解析を行うこととした。昨年度の追加症例を合わせて、合計9例の集積を行い、外注にてmiRNAのマイクロアレイを行った。その結果と、臨床的な指標とを比較して、現在どのmiRNAが痛みの指標となりうるか、解析を行っている。臨床的な指標には、痛みの強さ、精神状態(不安、うつ)、痛みの破局的思考、生活の質、身体機能(TUG (time up to go)、片脚立位など)を加えている。集積した9例の中で、若年の慢性腰痛患者で劇的に痛みが改善し、職場復帰できた症例がある。集学的慢性痛診療がどのような症例に有効であるかを含めて、miRNAの増減から検討したいと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

異動に伴い、集学的慢性痛診療に参加することが出来なくなった。そのため、症例の集積も中断した。

今後の研究の推進方策

次勤務先で、症例の集積とmiRNAが測定できるように鋭意進めている。すでに採取している検体は、前勤務先から現勤務先に異動するように倫理委員会の承認を得た。

次年度使用額が生じた理由

異動により、症例集積が中断し、測定も十分にできなかったため。

次年度使用額の使用計画

検体を現勤務先に異動させ、新たな指標を探索すべく遺伝子解析を行い、その費用に充てる予定である。

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公開日: 2017-01-06  

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