研究課題/領域番号 |
25460745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
菱田 朝陽 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (40447339)
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研究分担者 |
三木 誓雄 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員教授 (50242962)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 研究体制整備 / 研究協力者募集開始 / 国際情報交換(米国) |
研究概要 |
治療中におけるがん患者の体重減少の主な要因としては、食物摂取量の低下と代謝異常が指摘されており、特に後者については、がんによる全身性の慢性炎症・代謝異常から生じる負のエネルギーバランスと、がん組織から放出される液性因子による全身の骨格筋減少がその本態とされている。近年の研究で、EPA(エイコサペンタエン酸)投与等による免疫栄養療法などの栄養介入により、がん患者の治療コンプライアンスやQOLの改善を通じて患者予後の改善にも寄与する可能性が示唆されている。本研究の目的は、がん化学療法時におけるゲノム情報を加味した適切な栄養摂取量に関するエビデンスを確立することである。初年度は、まず、研究実施施設である伊賀市立上野総合市民病院において、研究実施体制の整備を行った。具体的には、院内医療職員への研究実施への協力要請、及び教育、病院検査部での研究のための検査システムの整備、そして研究実施施設である同病院と主たる研究機関である名古屋大学大学院医学系研究科における倫理審査委員会への申請である。これら全てを行い、両施設の倫理審査委員会の承認の下、研究参加者募集をスタートした。初年度は、同病院にて治療中の胃がん・大腸がんをはじめとする消化器がんの患者の方々に御参加を頂いており、採血と栄養摂取等に関するアンケートに御協力頂いた。今後は引き続き、研究協力者の募集を行い、次年度以降の統計解析・成果報告に備える予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の実施場所が研究実績の比較的少ない市中病院(伊賀市立上野総合市民病院)であり、職員への研究協力への要請・院内での体制整備に時間と労力を要した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、研究実施機関である伊賀市立上野総合市民病院での参加者募集とデータ収集に尽力し、当初の計画通りにデータ解析作業に移行できるよう努める。また、近隣の研究機関などにも呼びかけ、プール解析などの共同研究の可能性などについても積極的に模索していく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
年度内に予定額のほぼ全額を使用したが、研究実施機関である伊賀市立上野総合市民病院での研究実施に関する必要事項の周知等の体制整備に時間が掛かり、研究協力者の募集開始が結果的に遅れたため、研究協力者へのアンケート等の印刷費用に充てる予定であった2,651円の未使用額が生じた。 次年度のアンケート印刷費用などの物品費で使用予定である。
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