我々は熱帯熱マラリア原虫SERA5のN-末端ドメイン由来の組換えタンパク質を抗原とする BK-SE36ワクチンの開発を行っている。ウガンダにおける6-20歳健康児童を対象とした第Ib相臨床試験、および追跡研究において、マラリア症状を72%減少する一方、その免疫原性はおよそ30%であった。そこで我々は、この差異が個体の遺伝的バックグラウンドに起因している可能性を排除するために、複数の遺伝子多型に注目し解析を行った。その結果、SE36抗原の免疫原性およびマラリア発症とHLA-DRB1、DQB1遺伝子座のアレル多型、Fcgレセプター、鎌形赤血球形質(HbS)との関係は認められなかった。
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