本研究の目的は、能動喫煙・受動喫煙と乳がんリスクとの関連を明らかにし、閉経の有無、ホルモン受容体発現の有無などとの相互作用を検討することである。乳がん患者223名と対照群349名について、喫煙習慣を含む生活習慣の面接調査を行い、能動喫煙・受動喫煙と乳がんリスクとの関連を検討した。 閉経の有無にかかわらず、能動喫煙は乳がんリスクと有意な関連があり、閉経前女性では喫煙本数と、閉経後女性では喫煙期間との量反応関係があることが明らかとなった。また、閉経の有無にかかわらず受動喫煙と乳がんリスクとの有意な関連を認めた。これらの結果は、ホルモン受容体やHER2の発現の有無にかかわらず確認された。
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