研究の場が、麻酔術前、術後外来から周術期管理センターへと大きく構造的に変化したために研究の実行が難しくなった。麻酔満足とは麻酔に付随する医療行為の満足度であるが周術期管理センターでの医療の質は口腔の衛生管理 栄養やリハビリテーションなどまで含める必要があり麻酔に付随するものだけでは評価が非常に困難になってくることがわかった。それぞれのアンケートで構成要素を作るのは非常に困難である。口腔衛生の満足とはとか栄養療法における満足とはなど個別に医療の質を考える必要が新たに出てきた。リハビリテーションは生活の質(Quality of Life)日常動作(Activity of Daily living))というものとともに社会医学的な観点が必要でその医療の質は作成が難しい。またアンケートを取る技術的な問題も発生した。口腔衛生は周術期管理センター内で部屋を設置できたが、リハビリテーションは広い面積の部屋が必要になる。また周術期のリハビリテーションは術前からのリハビリテーションが含まれることが多く、そうなると病院内ではなく家庭での自主的なリハビリテーションになりそういったものを医療に質の評価につなげるだけのデータを取ることも難しい。栄養状態はカルテからデータが抽出できたが栄養療法の質をしるには栄養療法がおこなわれる場所での評価が必要で病棟がこれも難しくなった。研究環境が研究期間中に予想外の変化が生じたので研究の継続が困難になり中断した。
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