• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

地域住民健診におけるスクリーニング認知機能検査の考案と評価

研究課題

研究課題/領域番号 25460773
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

上松 右二  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (90223502)

研究分担者 内海 みよ子  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (00232877)
武用 百子  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (00290487)
服部 園美  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (00438285)
志波 充  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (50178894)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード地域健診 / 認知機能スクリーニング / 経度認知機能障害 / 地域連携 / 早期発見
研究実績の概要

和歌山県内で、 老年人口割合が35.2%の山間部のかつらぎ町で、 2015年の特定健康診断に参加した65歳以上75歳未満の前期高齢者79名(女性45/男性34名)および同町後期高齢者健康診断に参加した75歳以上94歳までの139名(女性88/男性51)の総計218名(女性133/男性85名)、平均年齢は76.7歳(女性76.6±6.2<65~89>歳男性76.8±7.2<65~96>歳 有意差なし)、また、老年人口割合が29.1%の海浜部のみなべ町で、同様に健康診断に参加した65歳以上75歳未満の前期高齢者60名(女性31/男性29)、平均年齢は68.5歳(女性68.9±2.9<65~75>歳 男性68.1±2.5<65~73>歳 有意差なし)を対象とし研究計画実施計画にのっとり、スクリーニング認知機能検査バッテリ:①modified OLD②MSE(Mini-Mental State Examination)③言語流暢性検査:動物/スポーツの名前、あ/かより始まる名詞を1分間で想起。④注意機能検査:D-CAT(Digital Cancellation Test)第1,3試行を使用。⑤記憶検査(散文):25語句から成る文章を2回聞いてもらい文章想起。を実施した。また、動脈硬化検査:心電図、PWV、ABI、AI、頚部エコー、血液検査と質問紙による生活習慣、病歴等を聴・書取施行した。
MMSEの結果では、全体では27.3±2.6(以下、結果をmean±SDで表す)、女性27.3±2.7、男性27.2±2.4で、男女間、地域間(前期高齢者に限る)で有意差を認めなかった。一方、年齢との間に負の相関を認めた(P<0.0001)。認知症疑いとされる23点以下は19人(女性13名、男性6名)で全体の約6.8%であった。MMSEを、低値群(23点以下)、中間群(24~27点)、高値群(28点以上)の3群に分けると、それぞれ19人( 6.8%)、 104人(37.4%)、155人(55.8%)で、中間群の中で物忘れの自覚を17人(16.3%, 全体の6.1%)に認め、 軽度認知機能障害と考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

和歌山県内の高齢化の進んだ山間部地域およびそれ程進んでいない海近部の地域において、研究計画とおり、スクリーニング認知機能検査バッテリ、 動脈硬化検査、 血液検査、質問紙による生活習慣、病歴等を聴・書取を実施したが、地域差を十分比較し得ていない。MMSEと他のスクリーニング認知機能検査としてのmodified OLD、注意機能検査、言語流暢性検査、散文記憶検査を比較検討の状況である。 また、 生活習慣や生活習慣病との関連性についても検討中である。 MMSE23点以下の対象者については、 地域の保健福祉課等と連携し、地域基幹病院等への2次健診へのすすめを行ってきている。

今後の研究の推進方策

同地域で研究計画を続け実施し、地域差を検討しまとめを行う予定である。
地域住民健診でのスクリーニング認知機能検査バッテリの中で、 簡便な認知機能検査を選定すること。
軽度認知機能障害、 認知症の早期発見に努め、 地域行政および病院との連携をはかること。

次年度使用額が生じた理由

人件費の見直しにて少し節約できたため、少額の残金が発生した。

次年度使用額の使用計画

健診実施場所への旅費、動脈硬化検査のための検査用紙等の消耗品、研究協力者への謝金、および最終年度のため報告のための資料、統計処理ソフトの購入、地域への報告、学会発表へ使用する計画である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 地域住民健診におけるスクリーニング認知機能検査の有用性2015

    • 著者名/発表者名
      上松右二、服部園美、岩原昭彦、他
    • 学会等名
      第5回日本認知症予防学術集会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2015-09-25 – 2015-09-27
  • [学会発表] 地域住民健診の認知機能と社会関連性との関連2015

    • 著者名/発表者名
      森下美佳、宮井信行、青地由梨奈、、、、上松右二、他
    • 学会等名
      第5回日本認知症予防学術集会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2015-09-25 – 2015-09-27
  • [学会発表] 地域在住高齢者の認知機能やうつ症状とレジリエンスの関連2015

    • 著者名/発表者名
      服部園美、石谷朋子、水主千鶴子
    • 学会等名
      第20回日本老年看護学会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      2015-06-12 – 2015-06-14

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi