研究課題/領域番号 |
25460773
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
上松 右二 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (90223502)
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研究分担者 |
内海 みよ子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (00232877)
武用 百子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (00290487)
服部 園美 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (00438285)
志波 充 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (50178894)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 地域健診 / 認知機能スクリーニング / 軽度認知機能障害 / 認知症 / 早期発見 / 地域連携 |
研究実績の概要 |
【目的】地域住民健診で認知機能低下高齢者の早期発見を目的としてのスクリーニング認知機能検査としてmodified OLD、D-CAT等を導入し、その有用性を評価した。 【方法】2011年~2016年の2町の健診参加の前期高齢者1413人、後期高齢者914人の総計2327人(女/男=1290/107)、平均年齢73.3歳(65~96歳)を対象とした。MMSE、modified OLD、注意機能:D-CAT、短文記憶、言語流暢性の検査を実施した。【結果】MMSE値は、全体27.6±2.4(mean±SD)で年齢と負相関を示した(P <0.0001)。MMSE値の3群:低値群(23点以下)、中間値群(24~27点)、高値群(28点以上)は5.3、35.8、58.9(%)で、認知症疑いの23点以下は、前期/後期高齢者=3.6/8.0(%)、女/男=4.9/5.8(%)であった。OLD値は、全体4.2±4.0で年齢と正相関を(P <0.0001)、また、MMSE値と負相関を認めた(P<0.0001)。注意機能は、年齢標準に比し、不良、軽度不良、標準(±1.5SD以内)、良好の4群別で観ると、4.2、7.7、75.9、12.2(%)で、同様に、短文記憶は、1.1、3.3、93.3、2.3(%)で、言語流暢性も、0.7、3.1、31.1、65.1(%)で、何れもMMSE値と相関を示した(P <0.0001)。MMSE23点に対する感度/特異度(%)は、OLD値4、5、6 では64/57、54/67、44/74で、注意機能では39/90、短文記憶では23/97、言語流暢性では14/97で、両者の総合(OLD値4、5、6+注意機能)では76/53、70/61、65/68を示した。 【考察】 modified OLD+注意機能検査は地域住民健診におけるスクリーニング検査として有用と考えられた。
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