研究課題
基盤研究(C)
ルイ・パストゥール医学研究センターのインターフェロン産生能測定者のデータベースをほぼ完成させた。特に以前のデータベースから、平成25年度にさらに追加されたデータを加えて更新した。八木と相談の上、その中から、特に、がん治療後長期生存者およびがん死亡者を抽出してインターフェロン産生能の動きのパターンを解析するべく、データを集積整理中である。現時点で、5年以上の測定実績のある健常人約300名、がん治療後5年以上生存者のデータは約50名分が蓄積している。また、25年のデータベースの中には、途中でがんを発症した人も30名程度含まれている。このような人のインターフェロン産生能の変動パターンも解析予定であるが、症例数の関係で、解析が難しいと予想され、一方でさらなる症例を蓄積する努力をしている。またがん治療後数年以内に亡くなった人のデータも一方で多数蓄積している。個人の免疫動向の解析にあたっては、以前はMixed model analysisを行ったが、この方法が疾患患者についても適切か、八木が検討中である。特に、がん治療後長期生存者および健常人は、同様の方法で傾向を分析可能と考えるが、がん治療後5年以内に亡くなった方のデータを同様に、解析可能か、検討中である。
3: やや遅れている
データベースは充実しつつあるが、症例数が少ないと解析に限界があるため、まずは長期フォロー患者の症例を増やすことに努力している。特に、過去に測定実績のある患者に声かけをして、追加測定のデータを集める働きかけをしている。
データベース充実の努力は、今年度いっぱいつづける。一方、各種疾患とインターフェロン産生能、サイトカイン動態のデータの蓄積につとめ、長期データの解析のより深い理解のための多様な人の検体収集に引き続き努力する。これらの情報は、疾患発症に伴う微妙な免疫機能の動きの解釈に有用と考えている。今年度はがん患者(長期生存者、死亡患者、途中発症者)のデータベース充実に努めるが、平行して、糖尿病患者の発症の動向についても解析を進める。特に糖尿病については、発症以前から発症後に渡り長期追跡できている患者が、血糖値、HbA1cの値とともに保存されているので、検討結果は興味深いと考えられる。いずれにしても、症例数を増やすことで、より解析も意義深いモノとなるので、平行して症例数の充実に努める。
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