研究課題
基盤研究(C)
今年度は初年度であり、研究の準備期間として、まず、名古屋大学医学部生命倫理審査会へ、本研究の実施に当たり倫理審査を申請し、倫理委員会から研究実施の承認を得た。さらに、既に内諾を頂戴していた研究協力企業および当該企業の健診業務を行っている医療機関とその医療機関から外注により検体検査を実施している検査センターに研究の説明と協力をお願いし快諾を得ることができた。平成26年6月の社内健診時にその残余の血清を使用してMDA-LDLおよびsmall-dense LDL等を従来の法定検査項目に追加して測定を実施する予定で計画を進めている。対象人数は約300人程になる予定である。健診時に同時に、時間外勤務時間、睡眠障害の有無、体重の増減等、食事、運動習慣等に関するアンケート調査も実施予定である。また、健診項目から、慎重、体重、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪、空腹時血糖、HbA1c、クレアチニン, 尿酸値等を抽出する。これらの項目を今後3年間に亘り追跡調査する予定である。我々は、これまでに、長時間労働者においては、MDA-LDLが非長時間勤務者に比して高いこと、および、MDA-LDLのsmall-dense LDLに対する比が長時間勤務者において非長時間勤務者に対して有意に高いことを見出してきた。MDA-LDLやsmall-dense LDL は、食習慣、嗜好品、体重の増減等に影響を受ける可能性があるため、今回の研究ではこれらの因子に関してもその推移に注目して、長時間労働者におけるMDA-LDLやsmall-dense LDL 血中濃度に及ぼす影響を縦断的に検討していく予定である。
3: やや遅れている
本研究については、協力企業の支店業務管理課および本社総務課の内諾を得て申請していたが、研究採択および倫理審査による研究許可を受けて正式に申し入れたところ、健保組合から慎重な意見が出たたため、当初予定の企業から他の企業に対象を変更し快諾が得られたため、やや開始時期が遅れたが研究開始が可能となった。
1.企業の健康診断時に、1)採血で検査に供した残余の血清を用いて、MDA-LDLおよびsmall-dense LDL 等を測定する。2)健診結果からは、身長・体重・BMI・HDLコレステロール・LDLコレステロール・中性脂肪・空腹時血糖値・HbA1c等のデータの提供を受ける。3)健康診断時に、食生活・睡眠時間・時間外労働時間と頻度・喫煙歴・飲酒・体重の増減等に関するアンケート調査を同時に自死する。これらの健康診断時の調査研究を3年間に亘り実施する。
倫理申請を経て倫理委員会から研究実施承認が得られるのにやや遅滞を生じたことと、対象企業の健診が毎年6月であることから、実質的な採血等による研究開始は平成26年度からとなるため。6月の健診において、約250名分の採血とアンケート調査を実施する予定であり、次年度の研究費は、その採血による所定検査項目(MDA-LDLおよびsmall-dense LDL等)の検査費用として使用予定である。
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