認知症及び周辺症状(BPSD)の発生要因を明らかにするためのコホート研究を実施した。要介護状態にない高齢者2960人を平均10.4年追跡し、認知症要介護278人、BPSD127人を確認した。認知症やBPSDを伴う認知症の発生を予測するには、健診結果よりも生活実態調査の結果が適していた。BPSDを伴う認知症による要介護発生の危険因子は、いつも物忘れをすること、預貯金の出し入れができない、家族や友人の相談に乗らない、趣味や楽しみがない、糖尿病の既往、家庭内の役割がないであった。予防因子は、健診をよく受ける、地域活動に参加、集落の役員をする、高齢者運動教室に参加するであった。
|