研究課題/領域番号 |
25460803
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学・公衆衛生学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
松本 正俊 広島大学, 医系科学研究科(医), 寄附講座教授 (40348016)
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研究分担者 |
前田 隆浩 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (40284674)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 地域枠 / 都道府県奨学金 / 医療政策 / コホート研究 / 医師偏在 / 地理分析 |
研究成果の概要 |
当研究は地域枠出身医師および都道府県奨学金受給医師の義務遵守状況、就業地、診療科を追跡し、一般医師のそれと比較することを目的としたコホート研究である。 2117名の対象者をコホートに登録し、厚生労働省のデータと接続することにより追跡した。地域枠出身者および都道府県奨学金受給者の医師国家試験合格率は一般の医学部卒業者よりも有意に高いこと、奨学金を返還せず義務勤務を履行している者の割合は90%を超えていること、地域枠出身者および都道府県奨学金受給者の非都市部勤務率は一般医師のそれよりも有意に高く、またそのギャップは卒後年数が経つにつれて顕著になることを明らかにし、3報の原著論文を国際誌に掲載した。
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自由記述の分野 |
地域医療政策
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地域枠入学制度は医師偏在是正のための国策として推進されており、現在その入学者は医学部医学科入学定員の16%を占めている。これは医師養成に関連して行われた施策としては1970~80年代の「一県一医大政策」に匹敵する規模の政策である。本コホート研究は政策としての地域枠入学制度の成果を評価した最初の学術研究である。地域枠入学制度の規模や在り方について現在政府内において検討が行われているが、本研究結果はその基礎データとなりうるものである。また国際的にも地域枠入学制度は医師偏在是正策としてユニークなものであり、その成果を発信することは国際学術の向上に貢献するものである。
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