研究課題
研究最終年度に実施した研究の成果:研究成果を国際学会である"SLEEP 2016 - 30th Annual Meeting of the Associated Professional Sleep Societies”において一般演題として発表を行った。更に,最終的な統計解析を行い,研究成果について英文による学術論文執筆を行った。研究機関全体を通じて実施した研究の成果:本研究では労働者の睡眠と労働災害の発生の関係性に着目し,睡眠が労働災害にどのような影響を与えるのかを中心に調査を行い,更に睡眠衛生教育による介入により睡眠状態の改善効果や労働災害発生への影響についても検証を行った。調査対象は九州に所在する交替制勤務のある自動車部品工場の従業員約800名および関東に所在する交替制勤務のある食品工場従業員約900名とした。自動車部品工場を対象とした調査では,ベースライン調査時における労働災害と睡眠状態との関連などについて解析を行い,更に睡眠教育を受けた群と受けなかった群での睡眠障害や睡眠習慣の改善に違いがあったかどうかについてフォローアップ調査のデータも含めて解析を行い,睡眠教育の効果について検討した。ベースライン調査において労働災害の経験とPSQI得点について有意な関連を認めた。 睡眠衛生教育の介入効果については,40歳未満について“朝に早起きをする”習慣について介入群に有意な増加を認めた。40歳以上については“寝酒をしないようにする”習慣について介入群に有意な増加を認めた。PSQIやESSについては有意な改善は認められなかった。 食品工場を対象とした調査では,リーフレット配布による睡眠衛生教育の介入を行ったが,睡眠関連生活習慣・ESS・PSQIいづれも有意な改善は認められなかった。
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http://www.med.oita-u.ac.jp/phealth1/