本研究は、乳幼児の子をもつ保護者のワクチン接種の選好を明らかにすることを目的とした。研究期間3年目は、混合ワクチンの接種選好について取りまとめを行った。混合ワクチンについては、乳幼児をもつ親は、接種回数が少ないものを好む一方で、ワクチン接種の際の副反応リスクを回避する傾向が強いことが明らかになった。これらの結果から、乳幼児の親はワクチン接種の利便性を好む一方で、安全性を重要視していると考えられる。また、1年目および2年目に得られた成果をもとに、研究の総括を行った。研究期間中に得られた成果は、英文学術誌および国内外の学会において発表するに至り、「乳幼児の保護者のワクチン接種選択行動を明らかにする」という当初の研究の目的は遂行されたと考えられる。一方、一連の研究から得られた結果が乳幼児の親特有のものであるか否かについては検討の余地があり、引き続き研究を継続していく予定である。
|