わが国における乳幼児期の予防接種スケジュールは煩雑であり、乳幼児期の限られた期間内に多くの接種が必要となる。本研究は、乳幼児の子をもつ保護者のワクチン接種の選好を明らかにすることを目的とし、ワクチン接種する際の諸条件が変わった時のワクチン接種行動について、離散選択実験を行い、モデル化した。離散選択実験は、1.経鼻インフルエンザ生ワクチン、2.混合ワクチンを想定した。併せて、ワクチン接種に関連する因子についても検討した。その結果、乳幼児の子をもつ保護者は、接種に負担が少ない、接種回数が少ないなど利便性を好む一方で、副作用等を回避する、すなわち安全性を重視する傾向が明らかになった。
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