研究課題/領域番号 |
25460827
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
藤野 善久 産業医科大学, 医学部, 准教授 (80352326)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | パネル調査 / 介護保険 / 高齢者 |
研究実績の概要 |
パネル調査最終年度として、対象自治体に在住する65歳から84歳までの住民7550人を対象に第4回目調査を実施した。有効回答数は4674人で、回収率は62%であった。対象者の内、介護の必要はないと回答したものが84%、何らかの介護や介助が必要だか受けていないと回答したものが7%、現在何らかの介護を受けていると回答したものが6%であった。現在の健康状態について、とても良いが9%、まあよいが63%、あまりよくないが21%、よくないが4%であった。最近1週間の間に、友人、知人なとと日常会話をしたことがあるかについて、11%の対象者がないと回答した。また、1週間のうちに文書を書いたかについては、31%の対象者がないと回答した。 これまでの調査において、健常な状態から、介護を必要と感じる状態を経て、介護を受けるに至る過程において、最初に社会的活動に不都合をきたし、IADLが阻害されると実際に介護を受け始めることが示唆が得られた。一方、日常生活動作については、介護を受けている場合でも維持されている場合も多く、介護予防対象者のスクリーニングには感度が低いと考えられる。また、精神的健康度については、介護を必要と感じる早い段階から低下することが示唆されている。 今回のデータを加えて、6年分のパネルデータの蓄積が得られた。今後、パネルデータの特性を活用し、健康な高齢者が要介護状態になる遷移状態を分析し、また日常生活における予防的な要因についての分析を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
毎年実施していたパネル調査において、最終となる今回においても高い回答率が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
外部データ(介護保険給付、保険料、死亡・転出、死因(人口動態統計))との結合を行う。今回のデータを加えて、6年分のパネルデータの蓄積が得られた。今後、パネルデータの特性を活用し、健康な高齢者が要介護状態になる遷移状態を分析し、また日常生活における予防的な要因についての分析を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
ほぼ計画通りの使用であった。端数(160円)が残額として残ったため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度の研究において使用する。
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