研究課題/領域番号 |
25460859
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 吉備国際大学 |
研究代表者 |
原田 和宏 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (80449892)
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研究分担者 |
橋立 博幸 杏林大学, 保健学部, 講師 (00369373)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | リハビリテーション / 適用 / 指標 / サービス供給 / 調査 |
研究概要 |
平成25年度は「医学的リハビリテーションサービス適用度」に関する縦断調査を計画した.欧州で提唱されている『Need for medical rehabilitation』という概念知見の操作的定義を参考に5つの下位概念および尺度候補項目をプールした.評定は該当の程度について5件法のリッカートスケールを作成した.外的な判断基準として医学的リハビリテーションサービスの必要性,直ちの適用,優先性,推奨の程度についてリッカートスケールを作成した. 1.通院患者を対象とした調査 調査地は和歌山県内の一医療機関で,縦断(パネル)調査にて新たな疾病を発病してリハビリテーションの処方がなされた者(既往症およびその後遺症の有無を問わない.入院・外来を問わない)を対象に最大2年間の追跡調査を開始した.病気の発症直後・1・3・6・9・12・18・24か月の時点でリハビリテーション職種(主に理学療法士)が調査を行う予定である.2月時点で新規発病者21名が登録された.調査は入院および外来期では直接面接ないしは観察を行うが,来院のない期間の場合には郵送調査で,在宅系ないしは居宅系サービス利用期で法人内機関を利用している場合には当該部署の職員に対する留め置き調査を行う.倫理的配慮は吉備国際大学倫理審査委員会の承認を得た. 2.通所介護サービス利用高齢者を対象とした調査 調査地は山梨県内の一通所介護事業所で,縦断(パネル)調査にて通所介護サービスを利用する要支援・要介護高齢者を対象に最大1年間の追跡調査を開始した.2月時点で新規発病者51名が登録された.倫理的配慮は杏林大学倫理審査委員会の承認を得た. 測定モデルの特性分析を開始した.コメディカルスタッフの評定を想定した上で,検者間信頼性および検者内信頼性に関する解析を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね順調に進んだ根拠は以下の通りである. 1.先行研究の情報を精査し調査票を準備できた. 2.患者(疾患の急性期を想定)を対象とする縦断調査を計画通りに開始できた. 3.介護保険サービス利用者(疾患の慢性期および虚弱高齢者を想定)を対象とする縦断調査を計画通りに開始できた. 4.両研究活動における調査票と調査プロトコルによるデータ収集で,現在までに有害事象や苦情等は発生していない. 5.登録者数も予定通りに増え,解析の一部にも着手できた.
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今後の研究の推進方策 |
今後は得られたデータを用いて測定モデルの検証を多角的に図ることとしている.検証に用いる対象者データは約150名分とし構造方程式モデリングおよびRasch分析による構成概念妥当性検証を主に行う.その他,検者間・検者内信頼性も得る. その後,医療と在宅期の「リハ適用度」の推移を記述して違いを比較するために,指標による合成得点の検討を行う予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
1.縦断調査が年度をまたぐことから,調査協力者への謝礼を2年目以降に用意することとなったため 2.統計ソフトの購入を2年目に延期したため 3.研究分担者の研究活動が主に2年目以降となったため 1.2年目の途中で調査協力者の登録が終わるため,協力者の最終人数を確認して調査終了時に謝礼を渡せるように準備する. 2.統計ソフトを2年目に購入する. 3.研究分担者との打合せを増やす.
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