熱中症の法医診断マーカーの確立を目的に、GC-MS/MSを用いたメタボロミクス解析法で熱ストレス動物モデルの血漿中の代謝物の変化を検討した。72種類の代謝物が検出され、そのうちの18種類(アミノ酸9種、有機酸6種、単糖3種)が体温上昇と強い相関をもっていた。これらは生体内のエネルギー産生と関係していた。さらに、将来的に法医実務に応用するためには、死後経過時間が代謝物の変化に与える影響について理解する必要があるため、死後経過時間にともなう代謝物の変化について検討した。その結果、精度の良好な回帰モデルを構築することができた。
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