摂食障害や消化器心身症に代表される心身症患者は自己評価が低い。このことは発症と維持に関与し、症状による社会機能の低下が自己評価のさらなる低下を招く悪循環を生んでいる。摂食障害患者に対して心理評価と脳画像との相関解析を行った。摂食障害患者は健常者に比較して優位にRosenberg自尊感情尺度が低下していた。摂食患者の皮質厚は健常者に比べて楔前部等において低下していた。楔前部では、摂食障害患者Rosenbergの自尊感情尺度と皮質厚は正の相関を示したのに対して、健常者は負の相関を示した。また安静時機能的fMRIにおいて摂食障害患者は自己評価に関与する内側前頭前野と側頭回の機能的結合が低下していた。
|