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2014 年度 実施状況報告書

イビキ症における心身相関:イビキは“こころ”に影響するか

研究課題

研究課題/領域番号 25460904
研究機関九州大学

研究代表者

古川 智一  九州大学, 大学病院, 助教 (70617365)

研究分担者 棚橋 徳成  九州大学, 大学病院, その他 (10644817) [辞退]
安藤 眞一  九州大学, 大学病院, その他 (90575284)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード睡眠呼吸障害 / イビキ / 心身医学 / 不安 / 抑うつ / 血圧 / 睡眠医学
研究実績の概要

イビキが及ぼす健康障害をテーマに研究を進めているが、イビキの予測因子について解析結果をまとめた。
一般就労者191名を対象にICレコーダを用いた終夜気管音モニタリングを施行し、イビキ測定値として%Snoring time(%ST;イビキ時間比率)を算出。記録不良例を除外した180名にて%STと年齢、BMI、飲酒量、喫煙量など生活習慣因子、鼻閉などの夜間の自覚症状との関連を検討した。%STを対数変換したlog10(%ST+0.1)を目的変数とした重回帰分析を施行し、イビキの予測因子を検討した。log10(%ST+1)はBMI、睡眠時の鼻閉、喫煙量、 飲酒量と有意な相関を認めた。交絡因子を調整後も、男性、BMI、飲酒量、睡眠時の鼻閉が有意な予測因子であった。一般就労者において、男性、肥満、飲酒、睡眠時の鼻閉がイビキの予測因子となることが示唆された。
質問紙に基づく主観的なイビキの予測因子については過去の研究より明らかになっている。今回の研究では客観的な音響計測に基づいたイビキの予測因子について調査したことで新たな知見を得ることができた。
イビキの健康障害については、イビキ症者自身の健康障害に加えて、そのベッドパートナーの健康障害(睡眠、血圧、QOLなど)への影響についても検討する計画を立案し、施行予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

客観的な音響計測に基づくイビキの予測因子ついて明らかにすることができた。イビキが精神的健康へおよぼす影響に関する研究についても、早急に開始する予定である。

今後の研究の推進方策

今後は、イビキが精神的健康におよぼす影響を検証するために、イビキが主訴でPSGを施行した患者に対して、気管音計測を同時に行い、イビキ音の解析を行っていく予定である。目標数まで対象者を増やし、達成した段階でデータを解析し、学会発表(日本心身医学会)の上、論文化をしていく予定である。
また、イビキ症者のみならず、そのベッドパートナーの健康障害への影響についても調査する予定としている。

次年度使用額が生じた理由

現在研究開始が遅れており、消耗品を含む必要な物品類が一部未購入であるなど研究に関する出費が遅れていること、また研究が順調に進んでいる場合の学会発表がなされていないことによる。

次年度使用額の使用計画

終夜睡眠ポリグラフ検査施行の際に必要な消耗品や質問紙の購入、さらには学会発表や論文作成に対して支出する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] COPDに伴う睡眠障害2014

    • 著者名/発表者名
      古川智一、須藤信行
    • 雑誌名

      精神科治療学

      巻: 29 ページ: 1547, 1552

  • [学会発表] 心身症とアレルギー2014

    • 著者名/発表者名
      古川智一
    • 学会等名
      第163回福岡アレルギー研究会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2014-10-31
  • [学会発表] 身体疾患におけるうつの治療2014

    • 著者名/発表者名
      古川智一
    • 学会等名
      新・西日本心身医学セミナー
    • 発表場所
      鹿児島
    • 年月日
      2014-07-26
  • [学会発表] 不眠の病態理解が重要であった症例2014

    • 著者名/発表者名
      古川智一、棚橋徳成、吉原一文、須藤信行
    • 学会等名
      第55回日本心身医学会学術講演会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2014-06-06
  • [図書] デュロキセチンのすべて(生活習慣病に伴ううつ病とデュロキセチンの使い方の項のみ執筆)2014

    • 著者名/発表者名
      古川智一、須藤信行
    • 総ページ数
      253
    • 出版者
      先端医学社

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公開日: 2016-05-27  

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