甘草の副作用、偽アルドステロン症の原因物質として、申請者はMrp2機能不全時に血中に出現する3-モノグルクロニルグリチルレチン酸(3MGA)が原因物質であると推定している。本研究では、抗3MGA抗体を用いてその血中、尿中濃度を測定する方法を開発し、その副作用の発症を予防するためのキットの開発を目的とした。しかし、Mrp2欠損ラットに甘草由来成分であるGAを経口投与した時の血中、尿中から、その抗体と交差反応する新規GA代謝物が検出され、単離、構造を解析したところ、新規物質であるcompound 1と決定した。本化合物が3MGAに代わる偽アルドステロン症原因物質である可能性が推定された。
|