本研究の目的は、鍼灸師が診断や治療で重視する身体の表面の硬さ・軟らかさの分布を視覚的に表示するためのシステムを開発することである。6種のシリコンゲル、硬結包埋モデル、乳癌触診モデルを複数の硬さ計とバネ強度で測定し、主軸プローブバネ強度4.90NのPEK-1が硬さの多点計測システムに最も適していると考えた。生体での応用では、前腕を測定部位として、異なる指の動きをしたときの硬さ分布の変化と約3mm幅の腱の硬さが描出できることを確認した。また、外側上顆炎を疑う患者の罹患筋の弛緩時硬度、収縮時と弛緩時の硬度差が左右非対称性であることが観察された。
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