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2013 年度 実施状況報告書

過敏性腸症候群の意思決定とその神経基盤

研究課題

研究課題/領域番号 25460920
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

相澤 恵美子  独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所疾病三部研究部, 流動研究員 (00639049)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード意思決定 / アイオワギャンブリングタスク / fMRI / 過敏性腸症候群
研究概要

意思決定はある目的を達成するために、複数の選択肢の中から最適と思われるものを選ぶという人間の最も大切な心のはたらきとして思考、情動、言語、行動、意識などに関わっており、特に直感的な意思決定には、過去の嫌悪経験、喜び・不安・恐怖などの情動経験が深く関与している。
過敏性腸症候群は「消化管の運動異常」、「内臓知覚過敏」、そして「心理的要因」の3つの病因が相互作用する脳腸相関が深く関与した疾患である。ストレス場面を予測することで強い予期不安が出現し症状が悪化するなど、心理的情動ストレスが大きな影響を与えている。本研究の目的は、過敏性腸症候群における病態特性が、直感的意思決定時にどう影響しているかその神経基盤を明らかにすることである。
本研究で使用したアイオワ・ギャンブリングタスクは、意思決定を模倣した認知や情動の研究に広く使われている神経心理学的検査である。この課題の目的は、出来るだけ多くのお金を得ることであり、参加者は最初"直感"に従ってカードを選ぶが、ある程度経験を積むと予測的な行動をするようになり、さらには、正しい行動がわかって定型的な動作を繰り返すようになる。
平成25年度は健常者30例、過敏性腸症候群患者30例の撮像を終了し、行動データーについて詳細な分析を行った。脳画像についてはf MRIの標準解析を終了した。また、領域間結合分析を行う上で重要な仮説モデルを作成するため、その根拠となる構造的な相違を把握するために、画像機能解析であるT1強調画像(Voxel-based morphometry;VBM)および脳皮質解析(フリーサーファー)、拡散テンソル画像(DTI)の解析を終了した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

データーの収集作業は完了し、行動dataの分析、fMRIの標準解析を終えている。画像機能解析であるT1強調画像(Voxel-based morphometry;VBMおよび脳皮質解析(フリーサーファー)、拡散テンソル画像(DTI)より、健常者とIBS群の構造的な相違についての解析作業も終了している。現在の目標は領域間結合解析に進めるため、どのようなネットワークの形成が行動データーの結果を導くのか、仮説モデル構築のため、理論的な裏付けに重点を置いて丁寧に分析しているところである。

今後の研究の推進方策

意思決定課題であるアイオワギャンブリングタスクを用いたfMRI解析や、構造画像データーに加え、心理検査、血液生化学的検査、そして新たにストレスと腸管の炎症の指標メディエーターであるサイトカイン(IL-1,IL-2,IL-6, IL-18,IL6など )の項目を追加検証し、領域間結合解析に進む予定である。

次年度の研究費の使用計画

情報収集の機会を得るための予定していた海外の学会参加が出来なかった。
前年度より繰り越した予算分を、次年度でサイトカインなどのバイオマーカーの解析を増やし、より充実したデーター収集をする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第三部

    • URL

      http://www.ncnp.go.jp/nin/guide/r3/achievement/index.html

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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