好酸球性食道炎(EoE)は食物アレルギーに起因する疾患であるが、その病変は食道の下部を中心に発症し、胃酸が発症に関係している可能性がある。本研究ではEoEの発症における胃酸の関与を検討した。マウスモデルにおいてもラットモデルにおいてもEoEモデルに胃酸逆流モデルを同時に作製するとEoEが増悪することが明らかとなった。人においてもEoE患者にプロトンポンプ阻害薬(PPI)を投薬すると50%以上の例で炎症が消失し、さらにPPI抵抗例に胃酸分泌抑制力がより強力なボノプラザンを投薬すると半数以上の例で炎症が消失した。これらの結果より胃酸がEoEの発症に関与すると結論づけられた。
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