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2014 年度 実施状況報告書

ディスペプシア症状発現における十二指腸上皮細胞間接着装置とIL-33に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 25460939
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

大島 忠之  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (00381814)

研究分担者 福井 広一  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60378742)
三輪 洋人  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80190833)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード機能性ディスペプシア / タイト結合 / クローディン
研究実績の概要

タイト結合は,細胞間のバリア機能や細胞極性の維持に不可欠なものであり,極性のある上皮細胞の管腔内腔側細胞表面に局在している.このタイト結合を担う細胞表面表出蛋白には,クローディン(CLDN),オクルーディン,JAMがあり,裏打ち蛋白としてZO-1, ZO-2, ZO-3などがある.またバリア機能の構成には,CLDNが最も重要な役割をしていると考えられている.CLDNには少なくとも27のサブタイプが存在し,これらサブタイプは,組織特異的に発現し,臓器によって発現しているサブタイプが異なる.
本研究では,内視鏡下生検組織を用いてタイト結合蛋白の発現を蛍光免疫組織染色で確認し,その発現程度をreal-time PCRで定量化を行っている.
十二指腸粘膜上皮にはCLDN1, CLDN2, CLDN3, CLDN4, CLDN7,CLDN8, CLDN-15, CLDN18, JAM-A, Nectin-1, Nectin-3, ZO-1, ZO-3の発現を認め,それぞれの発現は,機能性ディスペプシア(FD)患者での発現パターンが異なることが明らかとなった.FD患者における十二指腸粘膜は肉眼的に正常であり,内視鏡的な観察のみでは困難である微細な変化をとらえていると考えられる.
さらに腹部症状を認めない被験者の十二指腸粘膜と腹部症状を認める被験者の十二指腸粘膜でのタイト結合タンパクの発現を検討すべく症例集積を行い,炎症細胞浸潤やH. pylori感染との関連についてさらに検討を加える予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

内視鏡下生検組織を用いてタイト結合蛋白の発現をreal-time PCR検討し,十二指腸粘膜上皮におけるタイト結合蛋白の発現を明らかとした.機能性ディスペプシアにおいて一部のCLDNの発現量が異なり,炎症細胞浸潤と相関がある可能性が示されている.IL-33については発現変化が明らかでない.

今後の研究の推進方策

CLDNの発現変化が明らかとなったことによりそれぞれの機能的役割を検討する必要がある.各CLDNのsiRNAによる発現制御や強制発現細胞株を用いて,十二指腸粘膜におけるバリア機能を司るタイト結合についてさらに詳細な解析を行っていきたい.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 機能性ディスペプシアにおける十二指腸粘膜防御機構障害2014

    • 著者名/発表者名
      大島忠之,単 晶,三輪洋人
    • 学会等名
      第88回日本消化器内視鏡学会総会(JDDW 2014)
    • 発表場所
      神戸国際展示場
    • 年月日
      2014-10-24

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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