潰瘍性大腸炎の原因は不明である。次世代シーケンサーは、既知の塩基配列情報を必要とせず塩基配列を決定可能なため、未知の病原ウイルスの同定に用いられている。本研究では潰瘍性大腸炎の病因として未知のウイルスを想定し、これを同定することを目的とした。 潰瘍性大腸炎患者より大腸粘膜組織を採取し、次世代シーケンサーで網羅的に塩基配列を決定した。ヒトや細菌などの塩基配列情報を除去し、相同性解析からウイルス配列を抽出した。1サンプルあたり300以上のウイルス配列が得られた。主なものは、Human endogenous retrovirus, Stealth virusに類似した配列であった。
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