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2013 年度 実施状況報告書

肝癌増殖におけるエキソソームを介した機能性RNA輸送機構の解明と治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 25460971
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

小暮 高之  東北大学, 大学病院, 助教 (70400330)

研究分担者 近藤 泰輝  東北大学, 大学病院, 助教 (70455822)
嘉数 英二  東北大学, メディカルメガバンク, 助教(トモフェロー) (20509377)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード肝細胞癌 / エキソソーム / 機能性RNA
研究概要

本研究は、肝細胞癌の増殖におけるエキソソームを介した機能性RNA輸送機構を明らかにし、診断マーカーおよび治療標的の発見を目的とするものである。
肝癌における細胞間コミュニケーションにおいて、分泌タンパクを介した細胞増殖制御の他に、エキソソームを介したマイクロRNA輸送による増殖制御機構が存在するが、マイクロRNA以外の機能性RNA輸送に関しての報告はほとんどなされていない。比較ゲノム学の手法により発見されたゲノム上のultraconserved elements、その転写産物であるultraconserved RNAは、生物学的に重要な役割を持つことが強く示唆され、大腸癌・白血病および肝細胞癌においてその発現プロファイルが異なることが明らかになったが、エキソソームを介したultraconserved RNA輸送はまったく明らかにされていない。
われわれは、5種類のヒト肝癌細胞株の培養上清からエキソソームを回収した。カスタムデザインのPCRアレープレートを用いて、エキソソームにおけるultraconserved RNA発現の網羅的解析を行い、エキソソームに特異的に高発現する複数のultraconserved RNAを同定した。
肝癌細胞において、これらのultraconserved RNAをノックダウンし、肝癌細胞の増殖に与える影響を検討したところ、数種のultraconserved RNAが肝癌細胞の細胞増殖制御に関与している事が明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

網羅的解析を行い同定したultraconserved RNAの細胞増殖に対する役割を大まかに推定するためにノックダウン実験を実施したが、いくつかのultraconserved RNAにおいては細胞内における発現を十分低下させることが困難であり、予定よりも多くの手法での検証が必要となった。また、東日本大震災で損壊した実験施設の改修のため、2013年11月から現時点まで、実験施設の使用が制限されていることから、予定通りの実施が行えず、計画がやや遅延している。

今後の研究の推進方策

当初は複数(5種類程度)のultraconserved RNAの機能解析を行う予定であったが、細胞増殖に対する影響の最も大きかった2種のultraconserved RNAの機能解析をまず完了し、当初の計画に沿って進める。

次年度の研究費の使用計画

当初、同定したultraconserved RNAの全長の配列を明らかにするためにRACEクローニングを施行する予定であったが、計画の遅延でいまだ施行しておらず、クローニング関連に必要な物品を購入していないため。
H25年度に購入しなかったクローニング関連に必要な物品をH26年度に購入し、計画通りの研究実施に努める。

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公開日: 2015-05-28  

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