テラプレビル併用療法の非著効例に対して、シメプレビル併用療法を施行したC型肝炎21例を対象とし、有用性と著効に寄与する因子ならびにUltra-deep sequenceを用いて薬剤耐性変異について検討した。著効率は50%であった。著効に寄与する因子は、前治療ペグインターフェロン・リバビリン療法の再燃例のみであった。シメプレビル療法開始時にテラプレビル関連変異を認めた症例は29%であったが、両者の交叉耐性変異を認めたのは1例のみであり、この症例は著効となった。以上より、テラプレビルの交叉耐性変異はシメプレビルの治療効果に影響を与えず、耐性変異の影響は軽微であることが示唆された。
|