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2013 年度 実施状況報告書

血管微小環境を介した肝類洞リモデリング制御機構の解明と肝再生治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 25461011
研究種目

基盤研究(C)

研究機関順天堂大学

研究代表者

北村 庸雄  順天堂大学, 医学部, 准教授 (20231285)

研究分担者 岩渕 和久  順天堂大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10184897)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード肝類洞微小環境 / 肝類洞内皮細胞 / 肝類洞再構築 / 肝再生
研究概要

ラット肝よりコラゲナーゼ灌流法によって分離・作成した初代培養系の肝類洞内皮細胞(LSECs)では、sphingosine 1-phosphate (S1P) による myosin light chain 2 (MLC 2) のリン酸化と F-actin の形態変化が確認され、又、S1P の遊走促進作用は eNOS の阻害剤 L-NAME によって阻害されず、Rho kinase の阻害剤 Y-27632 により抑制された。さらに、部分肝切除 4 日後のラットより分離した LSECs (PHx-LSECs) では、コントロールと比較し、遊走・増殖能の増加が認められ、これは sphingosine kinase (SphK) の阻害剤によって抑制された。PHx-LSECs における SphK1 の mRNA 発現量は亢進していたが、SphK2 と S1P lyase 1および S1P 受容体の mRNA 発現量に変化はみられなかった。
以上の結果より、in vitro での S1P による LSECs の遊走能亢進には、Rho kinase、MLC 2 の活性化を介した actin-myosin 連関収縮が関与すると考えられた。又、PHx-LSECs では、少なくとも SphK1 を介した遊走・増殖能の制御機構が関与している可能性が考えられた。
部分肝切除後の肝再生機転において肝類洞の再構築が不可欠であることが知られているが、その過程で S1P を介した肝類洞内皮細胞の遊走・増殖(肝類洞再構築)が重要な役割を果たしており、その制御には少なくとも一部 SphK1 が関与している可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初代培養肝類洞内皮細胞を用いた実験は比較的順調に進展しているが、in vivo における肝再生モデルにおいて実験環境が整わず、平成26年度の優先的な課題としたい。

今後の研究の推進方策

初代培養肝類洞内皮細胞を用いた実験結果を、in vivo における肝再生モデルに応用し、包括的な視点より肝再生における肝類洞微小環境の位置づけを明確にしていきたい。

次年度の研究費の使用計画

in vivo の実験の準備環境が整わず、予定されていた研究費を翌年度に使用することになった。
in vivo の実験環境を整備し、前年度の実験の遅れを取り戻すことが出来るよう努める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Pseudomonas-derived ceramidase induces production of inflammatory mediators from human keratinocytes via sphingosine-1-phosphate2014

    • 著者名/発表者名
      Oizumi A, Nakayama H, Okino N, Iwahara C, Kina K, Matsumoto R, Ogawa H, Takamori K, Ito M, Suga Y, Iwabuchi K.
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 25 ページ: e89402

    • DOI

      10.1371

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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