脂肪肝モデルではミトコンドリア複合体IVの一部であるCOX72aの発現低下を認め、メチレーションも有意に亢進していた。これらの機能低下が脂肪肝・酸化ストレス上昇介して脂肪肝における鉄過剰状態を形成する可能性が考えられた。 一方で、脂肪肝発癌モデルであるSTMEマウスにおいて3週間経口鉄キレート剤を内服させたところ、肝細胞障害・線維化進展を抑制したものの、12週間継続投与試験では、発がん抑制効果は認めず、鉄キレート剤単独での肝発がん抑制効果は不十分であるとことが明らかになり、多剤併用が必要と考えられた。
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