研究課題/領域番号 |
25461033
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
伊佐地 秀司 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70176121)
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研究分担者 |
水野 修吾 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (70335131)
山田 玲子(高山玲子) 三重大学, 医学部, 助教 (80571629)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 膵癌 / EUS-FNAB / hENT1 |
研究実績の概要 |
局所進行膵菅癌において、超音波内視鏡的下での針生検で得られた少量の膵癌組織検体を用いたGEM、S1、nab-Paclitaxel感受性遺伝子発現レベル定量法の確立を行うために、超音波内視鏡下生検法(EUS-FNAB)で採取された膵癌組織中のHuman equilibrative nucleoside transporter (hENT1) / thymidylate synthase (TS) / SPARC (secreted protein acidic and rich in cysteine, or osteonectin/BM40) 発現と化学放射線治療(NCRT)の効果、予後との関連を前向きに検証した。対象はUICC-T3, T4膵癌であり、NCRTを施行した症例のうち、治療前にEUS-FNABにて十分な検体を採取できた症例を対象とした。また、非切除例においても予後を検討した。そのうち治療前のEUS-FNAB でhENT1組織内発現の検討に十分な組織量を得た51例 (UICC-T3: 28例、T4: 23例) を対象にGEM-CRT前後の膵癌組織中のhENT1の発現変化とGEM-CRTの治療効果との相関を検討したところ、EUS-FNAB検体を用いた腫瘍内hENT1発現は、切除標本とほぼ同じ染色性を示し、hENT1陽性群は、生存期間、無再発生存期間ともにhENT1陰性群よりも有意に良好であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
膵癌に対する治療前EUS-FNABにて採取された検体のhENT1発現の有用性は示すことができ、現在論文投稿中である。さらなる症例の蓄積と、そのほかのマーカーに関する検討を急ぐ必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
hENT1以外のマーカー:TS, Deoxycitidine kinase (dCK), Ribonucleoside reductase regulatory subunit M1, M2 (RRM1, RRM2) 発現についても検討を行っていく
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