研究実績の概要 |
平成27年度は、羊を使用して行った右室3次元スペックルトラッキング法解析用ソフトに関する実験結果を論文化し学術誌に投稿し、受理された。Seo Y, et al. Right Ventricular Deformation Analyses Using a Three-Dimensional Speckle-Tracking Echocardiographic System Specialized for the Right Ventricle.J Am Soc Echocardiogr. 2016 Feb 12.[Epub ahead of print].この論文では本ソフトのデータ値の信頼性および肺高血圧症例における臨床応用について報告した。 また、基礎実験を通して作成した右室3次元スペックルトラッキング法解析用ソフトの臨床での有用性を改善するために最終的な仕上げを行った。特に、右室の区域分画を解剖学や心臓外科学の専門家の意見を踏まえて検討を重ねた。特に右室流出路の定義付けが困難であったが、最終的には臨床に即した分画に決定することができた。右室3次元スペックルトラッキング法解析用ソフトは右室全体の機能だけでなく、右室局所の機能解析を可能とした点でも臨床的な意義があると考えられる。このような右室局所の機能分析を臨床で使用できるようにしたソフトはこれまでなく、今後の臨床研究によって様々な発見が期待される。この3年間の研究では世界に先駆けたソフトを完成させ、大変大きな研究成果を上げることできたと考えられる。
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