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2016 年度 実績報告書

心不全における臨床的カルシウム過負荷の評価

研究課題

研究課題/領域番号 25461048
研究機関新潟大学

研究代表者

柏村 健  新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (70419290)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード心不全 / カルシウム過負荷 / 頻度収縮性関係 / 交互脈 / ペーシング / 収縮後増強反応
研究実績の概要

心不全において心筋細胞のカルシウム過負荷が心筋細胞の働きを低下させる主因のひとつとされているが、臨床的にカルシウム過負荷を示すことが難しい。そこで心拍数を変えたときや期外収縮のあったときに、短い連結期でも十分な収縮力を発揮できる場合には細胞内でカルシウムハンドリングが良好で、収縮力が落ちたり、収縮力の増強が遅れたりする場合はカルシウムハンドリングが不良で細胞内にカルシウムがたまる過負荷の状態であると判断することとして、「頻度収縮力関係」「刺激後増強反応」「交互脈」を指標に用いて評価をおこなった。平成25年から平成28年の研究期間で、これらに関する論文として、Heart Vessels 2013;28(3):336-344. Pacing Clin Electrophysiol 2014;37:197-206. Intern Med 2015;54:2273. Int Heart J. 2016;57:317-322.を発表できた。これらの中で示したのは、拡張型心筋症では、「頻度収縮力関係」が不良で頻脈時の収縮力増強に乏しい一方で、頻脈刺激後に心拍間隔が伸びると強い収縮となる「刺激後増強反応」が強く、このような症例では「交互脈」が出やすいこと、さらに閉塞性肥大型心筋症でも高度の圧較差により収縮のエネルギーを要する時には「交互脈」が出現しておりカルシウム過負荷が示唆された。
今回の検討が侵襲的検査をもとにしていため、今後は心エコーを用いて低侵襲にデータを得たい。また、カルシウム過負荷を生じる原因については、心筋生検の所見やサンプルを用いた研究に発展させたく、今回の臨床データは、臨床で直接示すことが難しいカルシウム過負荷そのものを示すための基礎研究につながると考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Failing Left Ventricles Have an Enhanced Post-Stimulation Potentiation Despite Their Impaired Force Frequency Relationship.2016

    • 著者名/発表者名
      1.Watanabe T, Kashimura T, Kodama M, Tanaka K, Fujiki S, Hayashi Y, Obata H, Hanawa H, Minamino T.
    • 雑誌名

      Int Heart J

      巻: 57 ページ: 317-322

    • DOI

      10.1536/ihj.15-374.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Hemodynamic Characteristics of Patients with Impaired Force Frequency Relationship2016

    • 著者名/発表者名
      Kashimura T, Kodama M, Watanabe T, FUjiki S, Hayashi Y, Minamino T
    • 学会等名
      第20回日本心不全学会学術集会
    • 発表場所
      札幌、北海道
    • 年月日
      2016-10-07 – 2016-10-09

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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