研究課題
臨床試験「自己脂肪組織由来間質細胞を用いた再生医療~虚血性心不全に対して~」は、再生医療新法に従い、特定認定再生医療等審査会での審議を終え、承認された。これを基に、臨床試験を再開し、現在までに4症例に再生医療を実施し終えた。これらの臨床サンプルを用いて、TNF-α、IL-1β、IL-6、MCP-1などの炎症性サイトカイン、ケモカインの改善効果とその機序について解析を進めるとともに、末梢血遺伝子発現解析を網羅的に実施し、脂肪由来間質細胞投与前後でのプロファイリング比較を進め、有効例における遺伝子発現変化グループの構築に取り掛かっている。この結果に合わせて、直接的炎症修飾効果を有するペプチド群の組み合わせの同定を進めている。さらに、臨床試験実施中に、症例ごとの再生細胞の質の違いがあることが判明したため、追加で、倫理委員会の承認を受けたうえで、心臓手術実施症例の脂肪組織を用いた解析を行い、脂肪由来間質細胞群に含まれている再生細胞の質の差について、基礎疾患との関係を含めて、解析を開始を進め。その一部を、平成28年3月の第80回日本循環器学会総会(仙台)と、同年の第15回日本再生医療学会総会(大阪)で発表した。現在、動物実験解析結果を米国の細胞治療学会誌に投稿中である。マウスにおける検討では、同種の脂肪組織由来再生細胞を用いた心筋虚血モデルマウスでの検討を完了し、心機能改善効果の機序を解析し、その一部を、平成28年3月の第80回日本循環器学会総会(仙台)と、同年の第15回日本再生医療学会総会(大阪)で発表した。現在、動物実験解析結果を米国の細胞治療学会誌に投稿中である。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)
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