研究課題
研究期間中に睡眠時無呼吸症候群(SAS)と心不全に関する研究を継続的に行った。平成27年度は、下記について報告を行った。1) 心不全患者におけるホルター心電図によるSASスクリーニングの有用性(Respir Care. 2015: 72-80):無呼吸イベント後に生じる一過性の心拍数上昇をホルター心電図のRR時系列データトレンドから自動検出するアルゴリズムを用いることで無呼吸イベントを検出することが可能であった。周期性心拍変動(cyclic variation of heart rate (CVHR) score: total dip数/time in bed (hours) )をとらえることで心電図情報からSASスクリーニングを行うことが可能であり、SAS重症度と良好な相関を認めた。2) 標準的な薬物療法の存在しない左室収縮の保持された心不全(HFpEF)に対する陽圧呼吸療法の効果(Clin Cardiol. 2015: 413-21):SAS合併HFpEF患者において、Adaptive servo ventilation治療にて6か月後に左室拡張能及び血管機能の改善を認め、心臓死および心不全再入院率が低下した(5.6% vs. 38.9%, P<0.01)。またSAS合併HFpEF患者にAdaptive servo ventilationやcontinious positive airway pressureを適正に使用することで呼吸機能、運動耐容能、予後が改善した。
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http://www.fmu.ac.jp/kenkyu/Profiles/15/0001471/profile.html