研究課題/領域番号 |
25461085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
平田 健一 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20283880)
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研究分担者 |
杜 隆嗣 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50379418)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 高比重リポ蛋白 / 動脈硬化 |
研究概要 |
脂質異常症、高血圧、糖尿病、喫煙などの動脈硬化危険因子は、高比重リポ蛋白(High density lipoprotein, HDL)の機能異常をもたらすことが報告されている。HDL 機能不全の病態解明と、HDL 増加療法および動脈硬化の進展防止・退縮における新規の治療標的を明らかにすべく下記の検討を行った。 1) 冠動脈疾患リスクを有する患者において高純度イコサペント酸エチル(EPA)製剤がHDL機能に及ぼす影響について検討した。EPA製剤を1800mg/日・4週間内服投与したところ、血清のみならずHDL中のEPA/アラキドン酸比が増加した。一方、HDLの抗炎症作用ならびにコレステロール引き抜き能もEPA製剤投与前に比べ、投与後では増強を認めた。以上よりEPAがHDL機能を改善する可能性が示唆された。 2) コレステリルエステル転送蛋白(CETP)阻害薬は血中HDL-コレステロール(HDL-C)を増加させるにもかかわらず、冠動脈疾患リスクを減弱したとの報告はない。CETP阻害薬がHDL機能に及ぼす影響について検討した。高脂血症および動脈硬化症を自然発症する WHHLウサギにCETP阻害薬であるトルセトラピブ 60mg/日を7日間投与したところ、HDL-Cは増加した。一方、対照群である正常日本白色種ウサギに比してWHHLウサギではHDLの抗炎症作用ならびにコレステロール引き抜き能が低下していたが、トルセトラピブはWHHLウサギのHDL機能に影響は及ぼさなかった。以上よりトルセトラピブはHDL-Cを増加させるものの、HDL機能の改善作用は有さないことが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H25年度の研究計画に挙げていたHDL機能に対する薬物治療効果の検討について一定の成果を上げることができた。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きプロテオーム・メタボローム解析を含めたHDLの質的評価を行い、質的異常HDLと動脈硬化症との関連について次世代Optical coherence tomography (OCT)やVirtual histology-intravascular ultrasound (VH-IVUS)などの最新画像診断を用いて検討する。またHDLの代謝酵素である血管内皮リパーゼ(EL)のヒト血清におけるmass/活性とHDLの機能や冠動脈硬化との関連についても検討を行う。
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