SPβ高値は高コレステロール血症や高感度CRP高値と関連していたが、血圧日内変動に関しては有意な関連は見いだせなかった。他の因子との相関として、SPβはFMD測定時のベースラインの上腕動脈径に強く影響されることが分かった。上腕動脈径は体格、性別、年齢などに影響を受け、若年男性では大きくなる。そのために、血管径の大きい若年者でSPβは高値となり、SPβの解析にあたっては年齢あるいは血管径の補正が必要となる可能性がある。年齢、身長、体重を補正すると、ベースラインの上腕動脈径はSPβの独立した既定因子で、研究の限界として、SPβは血管径や年齢に大きく依存することが判明した。
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