研究課題
心不全を増悪させている機序として、レニン・アンジオテンシン(RA)系の活性亢進があり、RA系阻害薬は慢性心不全の治療として早期からの使用が推奨されており、通常朝1回投与されている。しかしRA系の活性は早朝が最大であることが知られており、RA系阻害薬は夜内服する方が、早朝最大になるRA系活性亢進を抑制することにより心不全治療効果が増強することが期待される。今回、RA系阻害薬の朝と夜の内服での心不全治療効果に差異があるか検討する目的で、RAS 系阻害薬をクロスオーバー法にて朝食後または夕食後に投与して、それぞれ投与前と投与後3ヶ月で各種因子を検討している。評価項目としては外来血圧、家庭血圧(朝と就寝前)、一般検査(心電図、胸部xp、心エコー)に加え、血中レニン、アルドステロン、NT-proBNP、尿中アルブミン・クレアチニン比である。昨年度より長崎大学病院臨床研究倫理委員会の承認を得て症例登録中であるが、クロスオーバーで施行することへの抵抗感が強い患者も多く、予定通り症例の登録ができなかったため、併行して朝から夜への切り替えのone armの研究も行っている。Watch Padを用いることにより、簡便に睡眠、呼吸状態、自律神経活動のモニターができるようになった。心不全の入院患者においてWatch padによる検査を施行し、睡眠時無呼吸のモニターのみならず、睡眠、自律神経のリズムに対する各種薬剤とその投与タイミングの影響を検討している。
3: やや遅れている
心不全患者に対するRA系阻害薬の朝投与と夜投与での比較検討は、クロスオーバー試験での患者の登録が遅れており目標症例数に達していない。
RA系阻害薬の朝と夜投与の研究に関しては、クロスオーバー試験と併行して朝から夜への切り替えのone armの研究も行っている。また他の病院にも協力してもらい症例数を確保するように務める。
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