細胞間ギャップ結合(GJ)は、コネキシン(Cx)分子によって形成されるチャンネルであり、小分子の直接の移送を介して細胞間情報伝達を行っている。血管内皮細胞間GJは血管の構造や機能維持に重要であると考えられている。過剰な炎症を原因とする動脈硬化や高血圧などの血管病の基盤には内皮機能障害と病的血管リモデリングが存在する。これまでに私は、内皮細胞のCx32が炎症と血液凝固の活性化を制御するなど内皮細胞機能を維持することを示してきた。本研究では、血管リモデリングに重要な過程である血管新生,特に、創傷治癒、新生血管形成、管腔形成におけるCx分子とGJの役割を明らかにした。
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