高血圧症に対する新規治療法を開発するため、レニンアンジオテンシン系を標的としたワクチンの有効性を検討した。アンジオテンシンII DNAワクチンを自然発症高血圧ラット(SHR)に投与し長期観察を行ったところ、心血管周囲の線維化の抑制などの臓器保護効果が認められた。またレニンエピトープDNAワクチンを作製しSHRに投与したところ、抗レニン抗体の産生と、それに伴う収縮期血圧の低下が認められた。組織切片の解析を行ったところ腎臓など各臓器に病的所見を認めず、小さなエピトープを標的としたレニンワクチンの有効性と安全性が確認された。
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