研究課題/領域番号 |
25461146
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小川 浩正 東北大学, 環境・安全推進センター, 准教授 (90361162)
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研究分担者 |
黒澤 一 東北大学, 環境・安全推進センター, 教授 (60333788)
色川 俊也 東北大学, 環境・安全推進センター, 准教授 (70375179)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | NEP / 呼吸機能検査 / スパイロメトリー / 換気障害 / COPDスクリーニング |
研究概要 |
健康日本21において生活習慣病の一つとして定められたCOPDをはじめ、呼吸器診断に必須の検査が、スパイロメトリー検査でありますが、検者の熟達、被検者の協力が必要のため、一般医家において普及しておりません。それに代わり、検者の熟達、被検者の協力等を必要としない測定機器の開発が本研究の目的であります。測定原理には、NEP(陰圧負荷法)を基本としております。平成25年度においては、測定機器の開発(小型・軽量化)および機器稼働の安定性を達成するとともに、測定結果の再現性(陰圧負荷時に出現することがある二峰性波形の低減等)をえるための測定条件を検討してまいりました。機器は、安静呼吸中に陰陽圧を負荷し、負荷時得られる安静呼吸フロー変化を記録する装置を開発し、機器動作が安定するための改良、機器操作性向上のための小型軽量化を行ってまいりました。ソフトウェアは、機器動作をコントロールし、フローセンサーからの情報を表示、記録するものを、動作確認しながら、作成しております。健常ボランティアの方に協力をいただき、測定結果の再現性をえるための測定条件を検討しております。測定結果等の検討から、陰圧負荷に対する被検者の呼吸反射が測定波形再現性に影響していることをつきとめ、測定方法の見直し(安静呼吸の安定のためにマウスピースよりフルフェイスマスクへの変更、安静呼吸数を調整するために吸気時の圧補助機構を機器仕様に追加)を行ってまいりました。その結果、安定性のある測定結果得られるようになり、年度末より、換気障害患者からの測定(測定指標の確立のため)を開始しております(本学倫理委員会にて承認済み)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は、機器装置の製作、健常者ボランティアの協力をいただいて再現性のある測定結果を得るための測定条件の確立をすること、そして、それを用いた換気障害患者からのデータ収集開始を目標としておりました。そして、機器製作、測定条件確立は達成し、本学倫理委員会の承認を得ましたので、換気障害患者からのデータ収集を開始したところです。換気障害患者からのデータ収集は始まったところでありますが、当初予定した計画に沿って進んでいるものと考えております。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、換気障害患者からのデータ収集、そして、収集されたデータから換気障害鑑別のための指標を確立sること、を計画しております。鑑別指標確立のためには、換気障害患者から収集されるデータ数が鍵となりますので、多くのデータを収集することが目標となります。そして、翌27年度、確立した指標の診断精度を確認し、機器の製品化を目指していく予定としております。
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次年度の研究費の使用計画 |
当該年度、機器製作・測定方法の確立をおこなってきましたが、換気障害患者からのデータ収集は始まったばかりであります。機器複数台製作およびデータ解析のために機器に予定しておりました予算であり、翌年度に使用する予定としております。 測定機器の複数台製作および収集データの解析のために機器の準備に用いる予定としております。
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