健常成人1312名を対象とした5年間の追跡では、新規の喘息発症者は35名、COPD発症者は11名であった。COPD発症群は正常群に比べ研究参加時点の1秒率が有意に低下していた。次にこのコホートについて肺機能特性の遺伝率を推定したところ、努力性肺活量、1秒量、1秒率はそれぞれ71%、52%、42%であった。さらにこの健常集団と喘息集団を用いて喘息発症に対するゲノムワイド関連解析を行った。その結果、ヒアルロン酸合成酵素HAS2と粘液分泌に関係すると考えられる蛋白HCG22が喘息発症と関連している可能性が考えられた。
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