研究課題
肺高血圧症の原因は様々であり、そのうち、原因不明の特発性肺動脈性肺高血圧症、膠原病・先天性肺疾患薬剤性による肺動脈性肺高血圧症、及び肺気腫、肺線維症などに伴うものもある。本年度は肺高血圧症を伴う肺気腫に対するNFkappaB siRNAの抑制効果を検討した。タバコ煙抽出液誘発慢性閉塞性肺疾患マウスモデルを用いて実験を行った。我々は開発したマトリックスメタロプロテアーゼ-2 トランジェニックマウスを用いて肺気腫マウスモデルを作製してNFkappaB又はコントロール核酸を経鼻投与し、血液、気管支肺胞洗浄液中の炎症性サイトカイン、細胞数などを比較検討する。NFkappaB siRNAを投与したタバコ煙誘発肺気腫マウスでは、非投与のマウス群に比較して、肺胞壁の破壊の程度は有意に低下した。また、NFkappaB siRNAを投与したタバコ煙誘発肺気腫マウスでは、マウス対象群に比較して、肺組織中TNFalphaの濃度及び肺胞洗浄液中の総細胞数は有意に低下した。肺高血圧症を伴う基礎疾患である慢性閉塞性肺疾患に対するNFkappaB siRNAの投与は有効であることが明らかになった。
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