喫煙喘息例の特徴である好酸球・2型炎症/好中球性炎症を惹起しうる因子に着目し、ブドウ球菌由来スーパー抗原(SE)への感作と禁煙後の炎症遷延との関係を臨床検体で明らかにした。一方SE刺激下気道平滑筋細胞でのサイトカイン発現に有意な変化はなく、この系でのエピゲノム解析候補サイトカイン同定は困難であった。次に2型炎症喘息例において、IL4Rα とADAM33 の多型が各々独立して高いodds比で増悪に寄与することが示された。特に後者は喫煙喘息に特徴的な混合性炎症と関連することが示された。臨床的寄与度の高いゲノム変化部位を同定し、効率的なエピゲノム解析の基盤形成に寄与したと言える。
|