本研究の計画として、喫煙歴を有す慢性閉塞性肺疾患(COPD)症例 100例、喫煙歴 20 pack-year 以上を有し45歳以上の非発症例50例を対象とすること、また、呼吸機能検査・画像を含めた臨床情報を評価することを挙げた。現在の研究実績として、1) 東海大学医学部付属病院に設置された倫理委員会より本研究の承認を得て、対象からの書面による同意を取得して、COPD症例および喫煙COPD非発症症例の集積を行った。2) これらの症例の採血後、合計98症例のDNAを抽出した。3) 対象の診療録から、臨床的なデータを集積した。4)報告されている喫煙感受性遺伝子候補である約200遺伝子に関して、解析を開始しだした。今後も検討を継続する予定であり、明らかになった結果を学会、論文で今後発表する予定である。COPD発症には、単一ではない、他因子の遺伝子群が重要であることが示唆された。
|