本研究の目的の第一は、特発性間質性肺炎(IIPs)合併進行肺癌患者における化学療法関連IIPs急性増悪の予測因子を探索すること、第二は、致死的な急性増悪と急性増悪以外の呼吸不全の鑑別に有用なマーカーを探索することにある。化学療法関連急性増悪が確認された5例中、びまん性肺胞傷害型肺障害が強く示唆された2例と全経過中に急性増悪を発症のない対照症例2例にプロテオーム解析を実施し、サンプル間のタンパク質発現を比較した。急性増悪例と非急性増悪例の比較では炎症性サイトカインやTGFβファミリー、TNFファミリーに差が認められていた。急性増悪前後のサンプル比較では、炎症性サイトカインに変化認められた。
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