研究課題
平成26年度の研究に引き続き、抗酸菌感染者の末梢血単核球(PBMC)および同時に採取された血漿を利用して、ヒトの抗酸菌感染症に対する細胞性免疫と液性免疫を同時に評価するシステムを開発した。今年度は抗酸菌感染者の治療前と治療後、そして治療一年後の3ポイントのサンプルを使用して評価を行った。細胞性免疫は抗酸菌抗原を使用してenzyme linked immunospot (ELISPOT)法を使用し、液性免疫については抗酸菌抗原に対するenzyme linked immunosorbent (ELISA)法を使用して評価した。また患者の臨床病態を把握するために、各ポイントのアルブミン値、CRP値を測定した。その結果患者臨床病態と抗酸菌抗原に対するIgAは相関を認め、患者病態の改善と共にIgA値が上昇することが示された。このことは抗酸菌抗原に対するIgAは病態改善のための治療手段となることが示唆された。特にマウスなどを使用した動物実験ではIgAは治療終了後も低下したままであるのに対し、今回のヒトでの解析結果は動物実験とは異なる挙動を示しており、今後の検討課題であると考えられた。
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