酸化ストレス防御タンパク質DJ-1の肺での機能と呼吸器疾患発症への関与の検討を行った。ヒト肺胞基底上皮細胞由来A549を用い、DJ-1タンパク質発現抑制株を作製し、酸化ストレスへの抵抗性を検討した。その結果、発現抑制細胞株では、酸化ストレスに対してさらに脆弱となった。次に、親細胞と発現抑制細胞株間で、変動している遺伝子をDNAマイクロアレイ法によって検索した。その結果、呼吸器疾患発症への関与が報告されている薬物輸送担体で変動していた。一部の担体とDJ-1が共局在性が共焦点顕微鏡観察から明らかとなった。DJ-1タンパク質と薬物輸送担体の相互・協調作用が強く示唆された。
|